免許について考える
高齢者の交通事故が相次いでいます。罪のない人が怪我をしたり命を落としたりしていることにワタクシも心を痛めているひとりです。
免許返上を促す意見に対して、過疎地域の高齢者からクルマを奪うのは生活を放棄せよと言うに等しい、という反対意見があります。
ここで免許制度についてもう一度考えてみませんか?
免許とは免じて許す、つまり運転技能が基準に達していることを条件に付与するという制度ですよね。
生活に支障があるという視点で語られると論点がずれてしまって、論理的な意見交換にならず、感情でものを言う泥仕合になってしまいます。
過疎地域に住む高齢者の生活に支障があるという意見の方に申します。両親に育児放棄された幼児(乳児でもよい)に運転免許を与えますか?育児放棄された幼児だって移動の自由がないという点では生活に支障があるんですよ。
また、不便な地域に住んでいても、便利な地域に移動(移住)する自由があります。それを検討しないで不便だから免許が欲しいというのは間違っています。欲しいというなら免許制度に即した技能が必要でしょう。
一度手にしたものを返したくないというのは利権を手にした権力者と精神構造は同じです。大変みっともないです。
過疎地域に住むのは自由ですが、その自由の代償には責任というものがあります。その責任とは他人に迷惑をかけないということ。
過疎地域の高齢者が、そんな簡単な理屈が分からなくなってしまったのかと落胆したと同時に、そんなことも分からないのだから免許は返納していただきたいですね。